流通環境におけるシュンギクの呼吸速度の予測

本研究では, 4段階の定温環境下でのシュンギクの呼吸速度について検討を行い, これらがArrhenius型の温度依存性を示すことを明らかにした. また, 予備調査にて明らかした実際の流通過程の温度環境を再現し, 流通環境におけるシュンギクの呼吸速度の経時変化特性を明らかにするとともに, その予測を試みた. また, モデルの妥当性を検証するために, 実際の流通温度よりも高温に設定した仮想流通環境を創出し, 呼吸速度の予測を行った. その結果, Uchino et al. のモデルを利用して, 動的に温度環境が変化する収穫圃場から小売店店頭までの流通環境におけるシュンギクの呼吸速度を表現できること...

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Published in植物環境工学 Vol. 21; no. 4; pp. 143 - 148
Main Authors 安永, 円理子, 内野, 敏剛, 吉田, 敏, 筑紫, 二郎, 田中, 史彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生物環境工学会 01.12.2009
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Summary:本研究では, 4段階の定温環境下でのシュンギクの呼吸速度について検討を行い, これらがArrhenius型の温度依存性を示すことを明らかにした. また, 予備調査にて明らかした実際の流通過程の温度環境を再現し, 流通環境におけるシュンギクの呼吸速度の経時変化特性を明らかにするとともに, その予測を試みた. また, モデルの妥当性を検証するために, 実際の流通温度よりも高温に設定した仮想流通環境を創出し, 呼吸速度の予測を行った. その結果, Uchino et al. のモデルを利用して, 動的に温度環境が変化する収穫圃場から小売店店頭までの流通環境におけるシュンギクの呼吸速度を表現できることが示された. 今後, 本呼吸速度予測モデルを発展させた積算呼吸モデルを利用し, 積算呼吸量と栄養成分含量の減少量などとの関係を解明し, 流通環境中の品質変化予測モデルの構築を試みる予定である.
Bibliography:782410
ZZ20020518
ISSN:1880-2028
1880-3563
DOI:10.2525/shita.21.143