長野市における冬季五輪前後の景観構造の変化

地方都市においても,生物多様性の保全や自然との共生が求められている.本研究は,冬季五輪が開催された長野市を対象に,五輪開催前後である1985年と1999年の2時期のLandsat TMデータを利用して,土地被覆変化を調べ,景観指標を用いて景観構造の変化を定量的に把握した.その結果,長野市の都市計画区域では,五輪開催前後において,人工物の土地被覆は約57%増加し,一方で,畑地は約45%,水田は約50%減少して,農用地から市街地への変化が大きいことがわかった.とくに,水田と畑地においては,各パッチが小さくなることで,パッチ面積の不均等が縮小したと考えられる.また,水田,畑地,果樹園などの農用地で分...

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Published inNōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū Vol. 77; no. 1; pp. 79 - 86
Main Authors 竹田, 智晴, 藤居, 良夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 2009
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Summary:地方都市においても,生物多様性の保全や自然との共生が求められている.本研究は,冬季五輪が開催された長野市を対象に,五輪開催前後である1985年と1999年の2時期のLandsat TMデータを利用して,土地被覆変化を調べ,景観指標を用いて景観構造の変化を定量的に把握した.その結果,長野市の都市計画区域では,五輪開催前後において,人工物の土地被覆は約57%増加し,一方で,畑地は約45%,水田は約50%減少して,農用地から市街地への変化が大きいことがわかった.とくに,水田と畑地においては,各パッチが小さくなることで,パッチ面積の不均等が縮小したと考えられる.また,水田,畑地,果樹園などの農用地で分断化が起きていることが明らかになった.
Bibliography:ZZ20032779
771404
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.77.79