イチゴ露地ほ場におけるアナグマの食害防護

アナグマによる露地作イチゴ果実への食害を防ぐために、ほ場への侵入防止策を考案、実証した。2003年に広島県福山市神村町の対象ほ場で防鳥ネットを爪で破いて侵入する獣害が発生し、2004年に加害動物を判定したところアナグマと分かった。そこでアナグマの侵入行動を防ぐことができるネットの適正材質を選定し、加えてネット設置地面に畦波板を埋設する防護ネットの敷設方法を考案した。本対策を施した2005年5月のイチゴ結実期に侵入を受けず、また防鳥ネットも効果的に機能し鳥獣害による減収を完全に防ぐことができた。アナグマを初めとする中型食肉目からの被害防護キーは(1)掘る、(2)よじ登る、(3)破くであると考えら...

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Published inNihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 51; no. 3; pp. 187 - 196
Main Author 竹内, 正彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本応用動物昆虫学会 2007
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ISSN0021-4914
1347-6068
DOI10.1303/jjaez.2007.187

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Summary:アナグマによる露地作イチゴ果実への食害を防ぐために、ほ場への侵入防止策を考案、実証した。2003年に広島県福山市神村町の対象ほ場で防鳥ネットを爪で破いて侵入する獣害が発生し、2004年に加害動物を判定したところアナグマと分かった。そこでアナグマの侵入行動を防ぐことができるネットの適正材質を選定し、加えてネット設置地面に畦波板を埋設する防護ネットの敷設方法を考案した。本対策を施した2005年5月のイチゴ結実期に侵入を受けず、また防鳥ネットも効果的に機能し鳥獣害による減収を完全に防ぐことができた。アナグマを初めとする中型食肉目からの被害防護キーは(1)掘る、(2)よじ登る、(3)破くであると考えられるが、それらからの防護が(1)を畦波板で(2)と(3)は滑る素材のネットで可能であることを実証した。
Bibliography:742708
ZZ00014825
ISSN:0021-4914
1347-6068
DOI:10.1303/jjaez.2007.187