枝打ちロボット用の枝噛み防止機能があるチェーンソーの開発

林業従事者がチェーンソーを用いて枝打ちや枝払いなどの作業をする場合, 枝の撓み具合などを考慮して, 枝がチェーンソーのガイドバーを噛まないように切断する方向を工夫している。チェーンソーをロボットに搭載するときは, 切断方向が一方向のため枝噛みが生じ, ロボットは切り進められなくなる。本論文では,枝切断時, ガイドバーと枝の接触点における力をモデル式で表し, 切り進むために必要な推進力を推定した。そして, 枝噛み現象を再現した切断実験装置を用いて, 枝噛み防止機構の搭載と未搭載における走行モーターに流れる電流値を比較した実験を行い, 未搭載の場合 148.9±20.7 mA に対し搭載した場合は...

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Published inNihon Shinrin Gakkaishi Vol. 99; no. 3; pp. 99 - 104
Main Authors 石榑, 康彦, 川﨑, 晴久, 石田, 仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本森林学会 01.06.2017
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Summary:林業従事者がチェーンソーを用いて枝打ちや枝払いなどの作業をする場合, 枝の撓み具合などを考慮して, 枝がチェーンソーのガイドバーを噛まないように切断する方向を工夫している。チェーンソーをロボットに搭載するときは, 切断方向が一方向のため枝噛みが生じ, ロボットは切り進められなくなる。本論文では,枝切断時, ガイドバーと枝の接触点における力をモデル式で表し, 切り進むために必要な推進力を推定した。そして, 枝噛み現象を再現した切断実験装置を用いて, 枝噛み防止機構の搭載と未搭載における走行モーターに流れる電流値を比較した実験を行い, 未搭載の場合 148.9±20.7 mA に対し搭載した場合は 85.5±17.2 mA と低く, 有意差検定 (Man-Whitney U 検定, p<0.05) では有意差有りの結論を得た。提案する枝噛み防止機構は, 枝噛み現象の防止と円軌道切削における枝の切り口を押し広げて切り進むときに受ける反力を低減し, 有効性を明らかにした。
Bibliography:920085
ZZ20018854
ISSN:1349-8509
1882-398X
DOI:10.4005/jjfs.99.99