乳牛の周産期における血液組成および繁殖機能と飼料との関係

ホルスタイン乳牛について, 飼養管理とくに可消化粗蛋白質 (DCP), 可消化養分総量 (TDN) 給与量と, 分娩前約10日および分娩後7, 30, 60日における血液組成および分娩後の発情回帰までの期間との相互関係を検討した. DCPは過剰給与傾向であったのに対し, TDNは明らかに不足しており, とくに分娩後7日前後にその傾向が明瞭であった. 血液組成は分娩後に正常値を大きく逸脱する例は少なかったが, 総タンパク量, グロス反応, アルブミン/グロブミン比等に中等度の異常がみられた. 分娩時に難産や胎盤停滞などが認められた多くの例では, DCP, TDN給与が不足しており, 発情回帰も有...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 46; no. 12; pp. 1010 - 1013
Main Author 佐々木, 武男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 01.12.1993
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma1951.46.1010

Cover

More Information
Summary:ホルスタイン乳牛について, 飼養管理とくに可消化粗蛋白質 (DCP), 可消化養分総量 (TDN) 給与量と, 分娩前約10日および分娩後7, 30, 60日における血液組成および分娩後の発情回帰までの期間との相互関係を検討した. DCPは過剰給与傾向であったのに対し, TDNは明らかに不足しており, とくに分娩後7日前後にその傾向が明瞭であった. 血液組成は分娩後に正常値を大きく逸脱する例は少なかったが, 総タンパク量, グロス反応, アルブミン/グロブミン比等に中等度の異常がみられた. 分娩時に難産や胎盤停滞などが認められた多くの例では, DCP, TDN給与が不足しており, 発情回帰も有意に遅れた (P<0.01).
Bibliography:ZZ00014801
501646
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.46.1010