肉用牛にみられた結核とヨーネ病の集団発生と両疾病の混合感染

北海道渡島管内の一地域に, 肉用牛の結核病およびヨーネ病が集団発生した. 患畜は2~11才の褐毛和種で, 1980~1982年の間に, 結核病として50頭, ヨーネ病として19頭が殺処分された. 結核病患畜の病理解剖学的検査に際して, 50頭中16頭にヨーネ病を疑わせる軽微ないし著しい腸管の肥厚が認められた. いっぽう, ヨーネ病患畜19頭中3頭には, 肉眼的に結核病巣が認められた. 細菌学的には, 結核患畜50例中47例からMycobacterium bovisが, ヨーネ病患畜19例中13例からMycobacterium paratuberculosisが分離された. これら混合感染牛のう...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 38; no. 10; pp. 655 - 660
Main Authors 真鍋, 伸男, 浪越, 靖政, 青木, 仁久, 建部, 淑人, 西原, 克雄, 百溪, 英一, 吉野, 知男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 01.10.1985
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Summary:北海道渡島管内の一地域に, 肉用牛の結核病およびヨーネ病が集団発生した. 患畜は2~11才の褐毛和種で, 1980~1982年の間に, 結核病として50頭, ヨーネ病として19頭が殺処分された. 結核病患畜の病理解剖学的検査に際して, 50頭中16頭にヨーネ病を疑わせる軽微ないし著しい腸管の肥厚が認められた. いっぽう, ヨーネ病患畜19頭中3頭には, 肉眼的に結核病巣が認められた. 細菌学的には, 結核患畜50例中47例からMycobacterium bovisが, ヨーネ病患畜19例中13例からMycobacterium paratuberculosisが分離された. これら混合感染牛のうち4例について病理組織学的検査を行った結果, 両病変の存在を確認した.
Bibliography:ZZ00014801
320519
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.38.655