食肉を対象としたListeria属菌検出用ELISAキットの有用性

食品中のListeria属菌の簡易迅速検査法として市販されているELISAキットについて, 食肉を対象に, 5種類の増菌方法を用いて, 培養法との比較を行いその有用性を検討した. Listeria monocytogenes添加回収試験においては, ELISA法で3/10g個の微量Listeria菌量でも検出できた. 各種食肉を対象とした培養法との比較試験ではELISA法のListeria属菌検出率が48.6%(35/72), 培養法が47.2%(34/72) で, その一致率は95.8%(69/72) であった. 以上の成績およびELISAキット使用による検査期間の短縮と検査手技の簡便性など...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 46; no. 9; pp. 795 - 798
Main Authors 斎藤, 章暢, 安藤, 佳代子, 青木, 敦子, 板屋, 民子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 01.09.1993
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:食品中のListeria属菌の簡易迅速検査法として市販されているELISAキットについて, 食肉を対象に, 5種類の増菌方法を用いて, 培養法との比較を行いその有用性を検討した. Listeria monocytogenes添加回収試験においては, ELISA法で3/10g個の微量Listeria菌量でも検出できた. 各種食肉を対象とした培養法との比較試験ではELISA法のListeria属菌検出率が48.6%(35/72), 培養法が47.2%(34/72) で, その一致率は95.8%(69/72) であった. 以上の成績およびELISAキット使用による検査期間の短縮と検査手技の簡便性などから, Listeria属菌迅速検査においてELISAキットはスクリーニング法として有用であると考える. また, 試料の増菌方法としては, 検体の種類によって培地を使い分ける必要性はないが, 300℃培養および二段階増菌は重要であることが確認された.
Bibliography:ZZ00014801
501632
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.46.795