流産乳牛のNeospora caninum抗体調査

福岡県内の乳牛のNeospora caninumに対する抗体検査を間接蛍光抗体法で実施した. 1991-1994年の4年間に原因不明の流産を起こした母牛は34例中12例 (35.3%) が抗体陽性であり, 流産歴のない乳牛は20例中1例 (5.0%) が陽性であった, 陽性牛は県全域に認められ, 低産歴牛に多い傾向があり, 妊娠月齢や季節とは無関係であった. 5年前にネオスポーラ症の発生した農場では, 13例中5例 (38.5%) がN. canium抗体陽性で, 未経産牛3頭は全て陰性であった. アメリカから導入した牛は50例中38例 (76.0%) と高率に陽性であった. ネオスポーラ症流...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 50; no. 5; pp. 258 - 261
Main Authors 野田, 美治, 白川, ひとみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.05.1997
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:福岡県内の乳牛のNeospora caninumに対する抗体検査を間接蛍光抗体法で実施した. 1991-1994年の4年間に原因不明の流産を起こした母牛は34例中12例 (35.3%) が抗体陽性であり, 流産歴のない乳牛は20例中1例 (5.0%) が陽性であった, 陽性牛は県全域に認められ, 低産歴牛に多い傾向があり, 妊娠月齢や季節とは無関係であった. 5年前にネオスポーラ症の発生した農場では, 13例中5例 (38.5%) がN. canium抗体陽性で, 未経産牛3頭は全て陰性であった. アメリカから導入した牛は50例中38例 (76.0%) と高率に陽性であった. ネオスポーラ症流産胎子の母牛6頭のN. caninum抗体価は, 800-12, 800倍であった.
Bibliography:560696
ZZ00014801
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.50.258