X線CT検査による水頭症罹患犬の脳室形態
水頭症と仮診断された患犬35頭について神経学的検査およびX線CT検査を行い, 脳室および頭蓋内容積の測定と側脳室/頭蓋内容積比の算出, 脳室の拡張程度および部位や形態を調べた. CT検査の結果について, 31頭の水頭症罹患犬の側脳室容積/頭蓋内容積比と対照犬のものとを比較したところ, 水頭症例では有意に大きな値が得られた.脳室の形態は, 側脳室については左右対称性拡張が25頭, 非対称性拡張は6頭であり, 対称性のなかでも, 側脳室側角部拡張が体部拡張ほど顕著でない例が7頭, 側脳室側角部後部の拡張が2頭でみられた. 透明中隔欠損は11頭にみられた. 臨床症状と, X線CT所見や脳室の拡張程度...
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Published in | Nippon Juishikai zasshi Vol. 56; no. 3; pp. 153 - 156 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本獣医師会
20.03.2003
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Summary: | 水頭症と仮診断された患犬35頭について神経学的検査およびX線CT検査を行い, 脳室および頭蓋内容積の測定と側脳室/頭蓋内容積比の算出, 脳室の拡張程度および部位や形態を調べた. CT検査の結果について, 31頭の水頭症罹患犬の側脳室容積/頭蓋内容積比と対照犬のものとを比較したところ, 水頭症例では有意に大きな値が得られた.脳室の形態は, 側脳室については左右対称性拡張が25頭, 非対称性拡張は6頭であり, 対称性のなかでも, 側脳室側角部拡張が体部拡張ほど顕著でない例が7頭, 側脳室側角部後部の拡張が2頭でみられた. 透明中隔欠損は11頭にみられた. 臨床症状と, X線CT所見や脳室の拡張程度・部位との関係について評価を行ったが, 特に相関は認められなかった. |
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Bibliography: | ZZ00014801 671500 |
ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma1951.56.153 |