PCRによるホルマリン固定パラフィン包埋組織から豚サーコウイルス遺伝子の検出

1993~1999年に北海道の3養豚場 (B, C, D) において, 病理学的に豚サーコウイルス (PCV) 感染を伴う発育不良豚と診断された豚のパラフィン包埋組織材料 (35検体) から, PCRによりPCV遺伝子の検出を試みた. 検出率が高かったのはNlfとN2rプライマー組であり (85.7%), PCR産物にPCV-1には存在しない制限酵素 (Ava II, Nsp I) 切断部位が認められた. また, C農場の7検体はSa61により切断されなかったが, D農場の4検体は切断された. B農場では, SacI切断部位を有する15検体と切断されない4検体が混在していた. この結果は, 北...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 54; no. 4; pp. 260 - 264
Main Authors 今井, 邦俊, 佐藤, 研志, 芝原, 友幸, 門田, 耕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 2001
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Summary:1993~1999年に北海道の3養豚場 (B, C, D) において, 病理学的に豚サーコウイルス (PCV) 感染を伴う発育不良豚と診断された豚のパラフィン包埋組織材料 (35検体) から, PCRによりPCV遺伝子の検出を試みた. 検出率が高かったのはNlfとN2rプライマー組であり (85.7%), PCR産物にPCV-1には存在しない制限酵素 (Ava II, Nsp I) 切断部位が認められた. また, C農場の7検体はSa61により切断されなかったが, D農場の4検体は切断された. B農場では, SacI切断部位を有する15検体と切断されない4検体が混在していた. この結果は, 北海道には制限酵素切断パターンで識別できるPCV-2が少なくとも2タイプ存在することを示唆している.
Bibliography:ZZ00014801
631956
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.54.260