黒毛和種子牛の急性鉛中毒症

同一牛舎内で飼育されていた6頭の黒毛和種の子牛が数日間のうちに斜頸, 運動失調, 虚脱などの神経症状を呈し, 急性経過で死亡した.そのうちの1頭が本教室に搬入された.肉眼的に大脳浮腫, 迅速病理検査により大脳皮質層状壊死が認められ, 急性鉛中毒症が疑われた.本結果から死亡牛3頭の血液中鉛分析を実施したところ, 正常牛よりも高濃度の鉛が検出された.鉛の摂取源として可能性の高いトタンを取り除くことにより, 本症の発生はなくなった....

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 55; no. 1; pp. 17 - 19
Main Authors 高橋, 牧子, 前田, 憲孝, 森田, 剛仁, 島田, 章則, 丸尾, 喜之, 野間, 進, 川村, 孝治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 01.01.2002
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Summary:同一牛舎内で飼育されていた6頭の黒毛和種の子牛が数日間のうちに斜頸, 運動失調, 虚脱などの神経症状を呈し, 急性経過で死亡した.そのうちの1頭が本教室に搬入された.肉眼的に大脳浮腫, 迅速病理検査により大脳皮質層状壊死が認められ, 急性鉛中毒症が疑われた.本結果から死亡牛3頭の血液中鉛分析を実施したところ, 正常牛よりも高濃度の鉛が検出された.鉛の摂取源として可能性の高いトタンを取り除くことにより, 本症の発生はなくなった.
Bibliography:ZZ00014801
651402
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.55.17