牛乳用プロジェステロンEIAキットを応用した豚の唾液中プロジェステロン濃度測定による早期妊娠診断

市販の牛乳用プロジェステロン(P)測定キット(オブチェック牛乳用EIAキット,ケンブリッジライフ サイエンス社)を用いて豚の唾液中P濃度の測定を試み,その信頼性を検討するとともに,早期妊娠診断への応用の可能性について検討を行った. 唾液中P濃度の測定操作は,牛乳中P測定と同様であるが,標準P唾液(0.5~30.0ng/ml)は自家製のものを使用した.本法による測定感度は1,25ng/mlで,測定可能範囲は1.25~30.Ong/mlであった. P濃度が異なる2穆類のプール唾液における測定内変動係数(n=6)は6.7%(平均2.0ng/ml)と4.1ng/ml(平均14.9ng/ml),浪1定間...

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Published inJournal of Reproduction and Development Vol. 40; no. 6; pp. j87 - j92
Main Authors 森好, 政晴, 河田, 啓一郎, 田中, 祥誉, 中尾, 敏彦
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本繁殖生物学会 01.12.1994
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ISSN0916-8818
1348-4400
DOI10.1262/jrd.40.6_j87

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Summary:市販の牛乳用プロジェステロン(P)測定キット(オブチェック牛乳用EIAキット,ケンブリッジライフ サイエンス社)を用いて豚の唾液中P濃度の測定を試み,その信頼性を検討するとともに,早期妊娠診断への応用の可能性について検討を行った. 唾液中P濃度の測定操作は,牛乳中P測定と同様であるが,標準P唾液(0.5~30.0ng/ml)は自家製のものを使用した.本法による測定感度は1,25ng/mlで,測定可能範囲は1.25~30.Ong/mlであった. P濃度が異なる2穆類のプール唾液における測定内変動係数(n=6)は6.7%(平均2.0ng/ml)と4.1ng/ml(平均14.9ng/ml),浪1定間変動係数(n=6)は17.5%(平均2.0ng/ml)と10.5%(平均13.6ng/ml)であった.また測定に要した時間は2時間以内であった.オブチェックEIAと二抗体法EIAによって測定した唾液中P濃度の間には高い相僕(r=0.937,p<0.01, n=20)が認められた. 唾液中P濃度測定を268例の豚の早期妊娠診断に応用したところ,最終交配後17~24日目における診断適ヰ率は陽性例で96.2%(227/236),陰性例で96.9%(31/32)であった. 以上の結果から,オブチェックEIAキットの応用により豚の唾液中P濃度の測定が可能であり,本法によって豚の早期妊娠診断が可能であることが明らかとなった.
Bibliography:502586
ZZ00014744
ISSN:0916-8818
1348-4400
DOI:10.1262/jrd.40.6_j87