噴射剤としてジメチルエーテルを含有する殺虫水性エアゾール製剤

噴射剤としてジメチルエーテルを含有する殺虫水性エアゾール製剤に関して, 各種殺虫剤の安定性および殺虫効力を調べた. 殺虫剤の安定性は, 最も安定であったフェノトリンから最も不安定であったフェニトロチオンまで, 化合物の構造によって大きく異なった. 電子求引性の置換基は, ピレスロイド系化合物のエステル結合の加水分解を促進することが示唆された. 噴射剤として液化プロパンガス (LPG) を含有する殺虫水性エアゾール製剤と比較して, テトラメスリン含有製剤が, カに対するノックダウン効力は劣ったが, 他はイエバエおよびカに対する殺虫効力が同等であるエアゾール製剤が得られた. これらの結果から, 実...

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Published inJournal of Pesticide Science Vol. 16; no. 4; pp. 615 - 622
Main Authors 安部, 八洲男, 堂原, 一伸, 千保, 聡, 松永, 忠功, 新庄, 五朗, 伊藤, 高明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農薬学会 1991
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ISSN1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI10.1584/jpestics.16.615

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Summary:噴射剤としてジメチルエーテルを含有する殺虫水性エアゾール製剤に関して, 各種殺虫剤の安定性および殺虫効力を調べた. 殺虫剤の安定性は, 最も安定であったフェノトリンから最も不安定であったフェニトロチオンまで, 化合物の構造によって大きく異なった. 電子求引性の置換基は, ピレスロイド系化合物のエステル結合の加水分解を促進することが示唆された. 噴射剤として液化プロパンガス (LPG) を含有する殺虫水性エアゾール製剤と比較して, テトラメスリン含有製剤が, カに対するノックダウン効力は劣ったが, 他はイエバエおよびカに対する殺虫効力が同等であるエアゾール製剤が得られた. これらの結果から, 実用製剤としてはノックダウン効果の高いアレスリンと, 安定な殺虫効力を示すフェノトリン, シフェノトリン, レスメトリン, ペルメトリンなどとの組合せが最も有望であり, ノックダウン剤としては, プラレスリンも有望であると考えられた.
Bibliography:470762
ZZ00015061
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.16.615