牛異常産への関与が疑われるディアギュラウイルスの京都府における浸潤状況調査

ディアギュラウイルス(D'Aguilar virus:DAGV)は牛異常産への関与が疑われる節足動物媒介性ウイルスで,国内における感染の確認は九州・沖縄地方が中心である.今回,2005~2018年に京都府で実施されたアルボウイルスサーベイランスにより,未越夏おとり牛498頭から採材した血清を用いて中和試験による抗体検査を実施したところ,2013,2017及び2018年に採材した17頭で抗体陽性であった.さらに,2017及び2018年に抗体陽性だった10頭の血液からDAGV特異遺伝子が検出され,2017年の4頭の血液からはDAGVを分離,九州・沖縄地方以外で初めてDAGVの侵入を確認し...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 74; no. 10; pp. 631 - 635
Main Authors 久保田, 直樹, 吉良, 卓宏, 梁瀬, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.10.2021
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Summary:ディアギュラウイルス(D'Aguilar virus:DAGV)は牛異常産への関与が疑われる節足動物媒介性ウイルスで,国内における感染の確認は九州・沖縄地方が中心である.今回,2005~2018年に京都府で実施されたアルボウイルスサーベイランスにより,未越夏おとり牛498頭から採材した血清を用いて中和試験による抗体検査を実施したところ,2013,2017及び2018年に採材した17頭で抗体陽性であった.さらに,2017及び2018年に抗体陽性だった10頭の血液からDAGV特異遺伝子が検出され,2017年の4頭の血液からはDAGVを分離,九州・沖縄地方以外で初めてDAGVの侵入を確認した.
Bibliography:940293
ZZ00014801
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.74.631