急性巨核芽球性白血病の犬の1例

12歳,去勢雄の雑種犬が跛行と元気消失を主訴に来院した.血液塗抹では芽球様細胞が観察され,針生検にて骨髄及び脾臓に巨核球様芽球細胞の著しい増殖が認められた.同細胞はフローサイトメトリー(FCM)にて,血小板及び巨核球に発現するCD41/CD61抗原に陽性を示すことから,巨核球系細胞に由来することが示され,本症例は急性巨核芽球性白血病(AML-M7)と診断された.プレドニゾロン投与により一般状態は改善が認められたものの,貧血及び血小板減少が急速に進行したため,L-アスパラギナーゼ投与及び全血輸血に反応せず,第26病日に死亡した....

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 68; no. 3; pp. 182 - 187
Main Authors 舛方, 祐子, 林, 聡恵, 秋吉, 秀保, 大橋, 文人, 玉本, 智枝, 望月, 浩之, 辻本, 元, 安田, 和雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.03.2015
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Summary:12歳,去勢雄の雑種犬が跛行と元気消失を主訴に来院した.血液塗抹では芽球様細胞が観察され,針生検にて骨髄及び脾臓に巨核球様芽球細胞の著しい増殖が認められた.同細胞はフローサイトメトリー(FCM)にて,血小板及び巨核球に発現するCD41/CD61抗原に陽性を示すことから,巨核球系細胞に由来することが示され,本症例は急性巨核芽球性白血病(AML-M7)と診断された.プレドニゾロン投与により一般状態は改善が認められたものの,貧血及び血小板減少が急速に進行したため,L-アスパラギナーゼ投与及び全血輸血に反応せず,第26病日に死亡した.
Bibliography:891459
ZZ00014801
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.68.182