ヒト上皮細胞成長因子をコードした合成遺伝子を用いたキウイフルーツおよびカラタチの形質転換

キウイフルーツとカラタチにカリフラワーモザイクウイルス35SRNA遺伝子のプロモーターと融合させた化学合成ヒト上皮細胞成長因子 (hEGF) 遺伝子を導入した. 導入された遺伝子は, 再生個体の若葉で発現した. サンドイッチELISA法でhEGFの含量を測定したところ, その含量が最も高いものでキウイフルーツでは65pg•mg-1タンパク, カラタチでは113pg•mg-1タンパクであった. これは, 果樹においてヒトの活性ペプチドが他のタンパクとの融合で産生された最初の例であり, 形質転換技術を用いて有用成分を果実内で産生できる可能性を示すものである....

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Published inEngei Gakkai zasshi Vol. 64; no. 4; pp. 763 - 769
Main Authors 小林, 省藏, 中村, ゆり, 金好, 純子, 肥後, ひろみ, 肥後, 健一
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 園芸学会 1996
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Summary:キウイフルーツとカラタチにカリフラワーモザイクウイルス35SRNA遺伝子のプロモーターと融合させた化学合成ヒト上皮細胞成長因子 (hEGF) 遺伝子を導入した. 導入された遺伝子は, 再生個体の若葉で発現した. サンドイッチELISA法でhEGFの含量を測定したところ, その含量が最も高いものでキウイフルーツでは65pg•mg-1タンパク, カラタチでは113pg•mg-1タンパクであった. これは, 果樹においてヒトの活性ペプチドが他のタンパクとの融合で産生された最初の例であり, 形質転換技術を用いて有用成分を果実内で産生できる可能性を示すものである.
Bibliography:540634
ZZ00015006
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.64.763