脳心筋炎ウイルス感染マウスの心筋病変ウイルス株およびマウス系統による差

脳心筋炎(EMC)ウイルス感染マウスの心筋炎の動態について, 糖尿病高誘発株であるD株(EMC-D)または糖尿病非誘発株であるB株(EMC-B)をEMCウイルス誘発糖尿病高感受性系統のBALB/cに105 PFU/head腹腔内接種した群および同様のEMC-Dを低感受性系統のC57BL/6に接種した群の計3群を用い, 病理学的またはウイルス学的に検索した. 病理学的には, 接種4日後(4 DPI)までは3群間に心筋病変の強度に差が認められなかったが, 7 DPIには, EMC-D接種BALB/c群で病変の拡大が認められたのに対し, 他の2群では病変の進展は観察されなかった. 一方, ウイルス学...

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 54; no. 6; pp. 1125 - 1129
Main Authors 平澤, 健介, 韓, 晋洙, 武田, 真記夫, 板垣, 慎一, 土井, 邦雄
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1992
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Summary:脳心筋炎(EMC)ウイルス感染マウスの心筋炎の動態について, 糖尿病高誘発株であるD株(EMC-D)または糖尿病非誘発株であるB株(EMC-B)をEMCウイルス誘発糖尿病高感受性系統のBALB/cに105 PFU/head腹腔内接種した群および同様のEMC-Dを低感受性系統のC57BL/6に接種した群の計3群を用い, 病理学的またはウイルス学的に検索した. 病理学的には, 接種4日後(4 DPI)までは3群間に心筋病変の強度に差が認められなかったが, 7 DPIには, EMC-D接種BALB/c群で病変の拡大が認められたのに対し, 他の2群では病変の進展は観察されなかった. 一方, ウイルス学的にも, EMC-D接種BALB/c群の心臓中のウイルス力価は4 DPI以降他の2群のそれより高値を示し, 7DPIにいたっても他の2群のそれの100倍以上であった. また, EMC-D接種BALB/cの心筋の電顕検索で, 変性した心筋細胞にウイルス様粒子の集族が認められた.
Bibliography:ZZ00004754
480411
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.54.1125