安定同位体50Cr標識法を用いて測定された Theileria sergenti 感染牛の赤血球寿命の短縮

Theileria sergenti 感染牛における貧血の成因について, in vivoでの赤血球寿命に視点を定め, 検討した. 赤血球寿命の測定には安定同位体50Cr標識法を用いた. その結果, (1)T. sergenti感染牛の赤血球寿命は非感染牛赤血球のそれに比べて著しく短く, 標識赤血球移入後4日目の標識赤血球の残存率は非感染牛での86.0%に対し感染牛では25.7%であった. (2)感染牛における原虫非寄生赤血球の寿命は寄生赤血球のものとほぼ同程度に短縮していたことから, 原虫寄生と赤血球寿命短縮の間に明らかな関係はないことが示された....

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 53; no. 3; pp. 391 - 394
Main Authors 八木, 行雄, 伊藤, 伸彦, 椚山, 巌
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1991
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Summary:Theileria sergenti 感染牛における貧血の成因について, in vivoでの赤血球寿命に視点を定め, 検討した. 赤血球寿命の測定には安定同位体50Cr標識法を用いた. その結果, (1)T. sergenti感染牛の赤血球寿命は非感染牛赤血球のそれに比べて著しく短く, 標識赤血球移入後4日目の標識赤血球の残存率は非感染牛での86.0%に対し感染牛では25.7%であった. (2)感染牛における原虫非寄生赤血球の寿命は寄生赤血球のものとほぼ同程度に短縮していたことから, 原虫寄生と赤血球寿命短縮の間に明らかな関係はないことが示された.
Bibliography:472436
ZZ00004754
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.53.391