オウム病クラミジアの増殖と各種抗原物質の出現時期に関する研究

Chlamydis psittaci(C. psittaci)のIzawa-1株とP-1041株をそれぞれVero E 6細胞に接種し, 単クローン性抗体を用いた間接蛍光抗体法により経時的に感染細胞におけるクラミジア抗原の産生を検討した. 属特異的なリポ多糖類抗原は全増殖過程を通じて検出された. 一方, 蛋白抗原において, 各種単クローン性抗体で検出される抗原決定基は感染後一定の時期を経て検出されるものから全増殖過程を通じて検出されるものまで多様であった. また両株に交差反応を示す各種単クローン性抗体を用いて, 共通抗原の出現時期を検討したところ, その出現時期は株によって異なり, ホモ株でヘ...

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 53; no. 4; pp. 691 - 697
Main Authors 橋本, 信夫, 安藤, 秀二, 諏訪, 隆彦, 高島, 郁夫
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1991
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ISSN0916-7250
1347-7439
DOI10.1292/jvms.53.691

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Summary:Chlamydis psittaci(C. psittaci)のIzawa-1株とP-1041株をそれぞれVero E 6細胞に接種し, 単クローン性抗体を用いた間接蛍光抗体法により経時的に感染細胞におけるクラミジア抗原の産生を検討した. 属特異的なリポ多糖類抗原は全増殖過程を通じて検出された. 一方, 蛋白抗原において, 各種単クローン性抗体で検出される抗原決定基は感染後一定の時期を経て検出されるものから全増殖過程を通じて検出されるものまで多様であった. また両株に交差反応を示す各種単クローン性抗体を用いて, 共通抗原の出現時期を検討したところ, その出現時期は株によって異なり, ホモ株でヘテロ株より早いものからヘテロ株でホモ株より早いものまで変化がみられた. 次に電子顕微鏡により細胞質封入体内に含まれるクラミジア粒子の経時的な形態変化を観察し, 単クローン性抗体による特異抗原の出現との関連を検討した結果, C.psittaciの蛋白抗原上の抗原決定基は基本小体と網様体に共通なもの, および基本小体に特異的なものの2群に分類された.
Bibliography:472472
ZZ00004754
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.53.691