だし味添加ゼリーのテクスチャーが官能評価による香りと味の評価に与える影響分析

和風だしを1.0%濃度添加して味と香りを調製し,ゲル化剤を0.5~3.0%添加した6種のゼリーを試料として,物性計測と官能評価を実施した.テクスチャー試験により物性値のかたさ[Pa],凝集性[-],付着性[J/m3]を得た.官能評価は42名の官能評価者によって実施し,おいしさ,ゼリーのかたさ,だしの香りの強さ,だしの味の強さ,弾力,飲み込みやすさおよび食感の好みの官能評価スコアを取得した.官能評価結果に主成分分析を適用した結果,ゼリーの食感強度に関する項目が官能評価者の第1評価軸であり,それに次いでゼリーの味や香りの強度に関する項目が第2評価軸であることがわかった.物性値と官能評価スコアの間に...

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Published inJapan Journal of Food Engineering Vol. 23; no. 2; pp. 45 - 54
Main Authors 守田, 愛梨, 守田, 裕貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本食品工学会 15.06.2022
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ISSN1345-7942
1884-5924
DOI10.11301/jsfe.22605

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Summary:和風だしを1.0%濃度添加して味と香りを調製し,ゲル化剤を0.5~3.0%添加した6種のゼリーを試料として,物性計測と官能評価を実施した.テクスチャー試験により物性値のかたさ[Pa],凝集性[-],付着性[J/m3]を得た.官能評価は42名の官能評価者によって実施し,おいしさ,ゼリーのかたさ,だしの香りの強さ,だしの味の強さ,弾力,飲み込みやすさおよび食感の好みの官能評価スコアを取得した.官能評価結果に主成分分析を適用した結果,ゼリーの食感強度に関する項目が官能評価者の第1評価軸であり,それに次いでゼリーの味や香りの強度に関する項目が第2評価軸であることがわかった.物性値と官能評価スコアの間にニューラルネットワークモデリングを適用した結果,物性値と官能評価スコア間の相互作用を良好な決定係数を示すモデルによって確認することに成功した.このことにより,おいしさなどの評価項目が香気や呈味成分からだけではなく物性値からも影響を受けていることが明示された.
Bibliography:ZZ20014033
942349
ISSN:1345-7942
1884-5924
DOI:10.11301/jsfe.22605