円孔式海水導入工の開発研究

このような政策の位置付けの中で水産基盤整備事業では、今後、重点的に実施していく施設整備の方向として、「沿岸域における漁場と漁港の一体的な整備」や「漁場環境等の積極的な保全・創造」等を大きな柱に据えると共に、モデル事業で「環境・衛生管理型漁港づくり推進事業」を打ち出している。特に、近年、宇和海におけるアコヤガイの大量斃死や有明海でのノリ不作等、社会的にも関心を集める問題を発生しており、内湾の水域環境の保全及び改善は、喫緊かつ重点的に実施しなければならない情勢にある。また、今世紀は人口爆発や地球温暖化に伴って食糧不足が懸念されることもあり、水産資源の持続的な利用に資する観点からも生態系ピラミッドに...

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Published in日本水産工学会誌 Vol. 39; no. 2; pp. 131 - 138
Main Author 大村, 智宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本水産工学会 2002
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ISSN0916-7617
2189-7131
DOI10.18903/fisheng.39.2_131

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Summary:このような政策の位置付けの中で水産基盤整備事業では、今後、重点的に実施していく施設整備の方向として、「沿岸域における漁場と漁港の一体的な整備」や「漁場環境等の積極的な保全・創造」等を大きな柱に据えると共に、モデル事業で「環境・衛生管理型漁港づくり推進事業」を打ち出している。特に、近年、宇和海におけるアコヤガイの大量斃死や有明海でのノリ不作等、社会的にも関心を集める問題を発生しており、内湾の水域環境の保全及び改善は、喫緊かつ重点的に実施しなければならない情勢にある。また、今世紀は人口爆発や地球温暖化に伴って食糧不足が懸念されることもあり、水産資源の持続的な利用に資する観点からも生態系ピラミッドに大きな影響を及ぼす水域環境への配慮は、従前にも増してその必要性及び重要性が高まっているといえる。このため、水質・底質の保全及び改善を図る効率的かつ効果的な施策を講じることが、対策のひとつとして不可欠であり、対応する工法の開発・研究の推進が重要である。
Bibliography:ZZ00011795
661656
ISSN:0916-7617
2189-7131
DOI:10.18903/fisheng.39.2_131