リンゴにおける果台枝の長短および果台枝の夏季剪定が果実品質に及ぼす影響

リンゴ6品種において果台枝の長短が果実品質に及ぼす影響を調査したところ,‘ジョナゴールド’および‘陸奥’で長い果台枝を持つ果実が大きくなる傾向が観察された.しかし,その他の品種では,果台枝の長短は果実品質に実用上ほとんど影響を及ぼさなかった.次に,リンゴ‘ふじ’において夏季の果台枝切除が果実品質と果台枝の性質に及ぼす影響について調査した.6月の切除は,その強度にかかわらず果実品質にほとんど影響を与えなかった.また,徒長的に生育する果台枝の半切除は,頂芽の花芽形成率を減少させることなく果台枝の伸長を抑え,10~15 cmの結果枝を育成できた.以上より,樹勢が強く果台枝が徒長する木においては,徒長...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 11; no. 1; pp. 59 - 64
Main Authors 松本, 和浩, 塩崎, 雄之輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 2012
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Summary:リンゴ6品種において果台枝の長短が果実品質に及ぼす影響を調査したところ,‘ジョナゴールド’および‘陸奥’で長い果台枝を持つ果実が大きくなる傾向が観察された.しかし,その他の品種では,果台枝の長短は果実品質に実用上ほとんど影響を及ぼさなかった.次に,リンゴ‘ふじ’において夏季の果台枝切除が果実品質と果台枝の性質に及ぼす影響について調査した.6月の切除は,その強度にかかわらず果実品質にほとんど影響を与えなかった.また,徒長的に生育する果台枝の半切除は,頂芽の花芽形成率を減少させることなく果台枝の伸長を抑え,10~15 cmの結果枝を育成できた.以上より,樹勢が強く果台枝が徒長する木においては,徒長気味の果台枝を夏季に積極的に切除しても問題のないことが明らかになった.
Bibliography:ZZ20004168
815389
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.11.59