不織布ポリエチレン製白色反射シートのカーテン処理によるカキ ‘西条’ の着色促進

変則主幹形のカキ ‘西条’ を用いて,不織布ポリエチレン製白色反射シート処理効果が果実の着色促進に及ぼす効果について検討した.収穫時における果実の部位別の着色程度を調査したところ,カラーチャート(CC)値はカーテン処理区がすべての部位で最も高かった.また,カーテン処理およびマルチ処理における果実の糖度は無処理と有意差はなかった.カーテン処理期間中においてシートによる果実の擦れや枝折れなどの問題は見られず,収穫後の日持ち性にも影響は認められなかった.通常のマルチ処理ではシートを固定する際に穴を開けるだけでなく作業中に汚損しやすいというデメリットがあるが,カーテン処理ではそれらが少なくなることから...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 20; no. 2; pp. 241 - 246
Main Authors 松本, 敏一, 仁宮, 英生, 藤本, 朱音, 川上, 樹, 三島, 晶太, 井上, 文人, 小数賀, 仁也, 坂本, 貴彦, 尾形, 悟, 安川, 茂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 2021
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Summary:変則主幹形のカキ ‘西条’ を用いて,不織布ポリエチレン製白色反射シート処理効果が果実の着色促進に及ぼす効果について検討した.収穫時における果実の部位別の着色程度を調査したところ,カラーチャート(CC)値はカーテン処理区がすべての部位で最も高かった.また,カーテン処理およびマルチ処理における果実の糖度は無処理と有意差はなかった.カーテン処理期間中においてシートによる果実の擦れや枝折れなどの問題は見られず,収穫後の日持ち性にも影響は認められなかった.通常のマルチ処理ではシートを固定する際に穴を開けるだけでなく作業中に汚損しやすいというデメリットがあるが,カーテン処理ではそれらが少なくなることからシートの耐用年数が延びることが期待でき,コスト面でのメリットも大きいと考えられる.本研究の結果より,白色反射シートのカーテン処理は立ち木栽培のカキでも果皮色向上に効果があることが確認された.
Bibliography:ZZ20004168
937523
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.20.241