明期終了時の短時間遠赤色光照射が冬季におけるスプレーギクの茎伸長に及ぼす影響

スプレーギク生産における栽培期間の短縮を図るため,明期終了時の短時間の遠赤色光照射(EOD-FR)が冬季の茎伸長に及ぼす影響について‘セイプリンス’および‘レミダス’を用いて調査した.EOD-FR処理は茎伸長の促進に効果的であった.暗期中断および短日条件下におけるEOD-FR処理の効果を検討したところ,短日条件下における茎伸長の促進効果は暗期中断条件下での効果よりも高かった.遠赤色光の照射時間帯別の茎伸長促進効果については,日没後および深夜の処理において効果が高く,日の出前の照射では効果が低かった.いずれの照射時間帯においても開花の遅れは認められなかったが,深夜における処理において,‘セイプリ...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 8; no. 3; pp. 335 - 340
Main Authors 石渡, 正紀, 山田, 真, 島, 浩二, 住友, 克彦, 久松, 完, 川西, 孝秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 2009
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ISSN1347-2658
1880-3571
DOI10.2503/hrj.8.335

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Summary:スプレーギク生産における栽培期間の短縮を図るため,明期終了時の短時間の遠赤色光照射(EOD-FR)が冬季の茎伸長に及ぼす影響について‘セイプリンス’および‘レミダス’を用いて調査した.EOD-FR処理は茎伸長の促進に効果的であった.暗期中断および短日条件下におけるEOD-FR処理の効果を検討したところ,短日条件下における茎伸長の促進効果は暗期中断条件下での効果よりも高かった.遠赤色光の照射時間帯別の茎伸長促進効果については,日没後および深夜の処理において効果が高く,日の出前の照射では効果が低かった.いずれの照射時間帯においても開花の遅れは認められなかったが,深夜における処理において,‘セイプリンス’では花序数が減少する傾向が認められた.以上のことから,短日条件下におけるEOD-FR処理は,スプレーギクの茎伸長を効率的に促進することから栽培期間の短縮に有効であると考えられた.
Bibliography:ZZ20004168
780270
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.8.335