秋季の窒素施肥量がニホンナシの耐寒性と脂質含量に及ぼす影響

秋季の窒素施肥量の違いがニホンナシ‘二十世紀’と‘豊水’の耐寒性と脂質含量に及ぼす影響を調査した．‘豊水’は‘二十世紀’に比べ，多肥による影響を受けやすく，施肥後，樹体内窒素の増加が著しく，耐寒性の上昇が抑制され，春季の生長も阻害された．脂質およびPC含量は‘二十世紀’に比べ‘豊水’で少なかった．両品種とも多肥処理により，脂質およびPC含量の増加が抑制され，脂質の不飽和度の上昇も抑制された．このように，窒素多肥による脂質含量や脂質不飽和度の低下が，耐寒性の低下に影響を及ぼしていると考えられた．...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 9; no. 3; pp. 339 - 344
Main Authors 松本, 和浩, 加藤, 正浩, 竹村, 圭弘, 田辺, 賢二, 田村, 文男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人　園芸学会 2010
Subjects
不飽和脂肪酸
気象災害
温暖化
窒素
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Summary:秋季の窒素施肥量の違いがニホンナシ‘二十世紀’と‘豊水’の耐寒性と脂質含量に及ぼす影響を調査した．‘豊水’は‘二十世紀’に比べ，多肥による影響を受けやすく，施肥後，樹体内窒素の増加が著しく，耐寒性の上昇が抑制され，春季の生長も阻害された．脂質およびPC含量は‘二十世紀’に比べ‘豊水’で少なかった．両品種とも多肥処理により，脂質およびPC含量の増加が抑制され，脂質の不飽和度の上昇も抑制された．このように，窒素多肥による脂質含量や脂質不飽和度の低下が，耐寒性の低下に影響を及ぼしていると考えられた．
Bibliography:ZZ20004168
792671
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.9.339