リンゴ剪定枝堆肥の施用がリンゴ苗木の生育および土壌理化学性に及ぼす影響

• Published in: Engeigaku kenkyuu Vol. 9; no. 2; pp. 153 - 158
• Main Authors: 坂本, 清, 青山, 正和
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 園芸学会 2010
• Subjects: 土壌化学性; 土壌団粒; 新梢長; 樹高
• ISSN: 1347-2658; 1880-3571
• DOI: 10.2503/hrj.9.153

リンゴ剪定枝堆肥の施用がリンゴ苗木の生育と土壌の化学性および団粒形成に及ぼす影響を明らかにするため，堆積期間や堆肥化方法の異なる3種類の剪定枝堆肥（堆積期間1年のもの，2年のものおよび堆積期間1年の戻し堆肥）をポット土壌に施用し，リンゴ苗木を植え付けて検討した．リンゴ剪定枝堆肥を施用した3つの区のリンゴ苗木の生育は，いずれも稲わら堆肥施用区と同等に良かった．リンゴ剪定枝堆肥の施用により，土壌の交換性塩基含量や可給態窒素含量が高まるなど化学性が改良された．リンゴ剪定枝堆肥の施用による土壌団粒の形成促進効果は判然としなかったが，団粒中に有機物が集積する傾向は明らかであった．以上の結果，リンゴ剪定枝堆肥の施用はリンゴ苗木の生育を促進し，土壌の理化学性改良効果も高いと考えられた．