培養液の更新方法の違いが培養液組成とトマトの生育・収量に及ぼす影響

NFTにおいて,培養液の更新方法について,20日間隔でECを基準に水と肥料を補給する連続的使用区と20日間隔で全量を更新する全量更新区の違いが液組成,生育・収量に及ぼす影響を作型別にみた. いずれの作型においても,全量更新区に比べ連続的使用区ではCa,Mg濃度の緩やかな上昇,P濃度の低下,K濃度の果実生育期での低下などの現象が共通してみられた. 果実収量は,半促成栽培では連続的使用区の方が全量更新区より優ったが,抑制栽培では連続的使用区でECが3.0 dS/m前後まで上昇したため全量更新区とは差がみられなかった. 以上より,培養液を連続的に使用した場合,各要素の濃度の変動が今回の範囲内では,果...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 1; no. 3; pp. 195 - 198
Main Authors 小林, 尚司, 時枝, 茂行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 2002
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1347-2658
1880-3571
DOI10.2503/hrj.1.195

Cover

More Information
Summary:NFTにおいて,培養液の更新方法について,20日間隔でECを基準に水と肥料を補給する連続的使用区と20日間隔で全量を更新する全量更新区の違いが液組成,生育・収量に及ぼす影響を作型別にみた. いずれの作型においても,全量更新区に比べ連続的使用区ではCa,Mg濃度の緩やかな上昇,P濃度の低下,K濃度の果実生育期での低下などの現象が共通してみられた. 果実収量は,半促成栽培では連続的使用区の方が全量更新区より優ったが,抑制栽培では連続的使用区でECが3.0 dS/m前後まで上昇したため全量更新区とは差がみられなかった. 以上より,培養液を連続的に使用した場合,各要素の濃度の変動が今回の範囲内では,果実収量の減少はみられず,定期的な全量更新は不要と考えられた.
Bibliography:660103
ZZ20004168
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.1.195