養殖ニジマスにおけるマラカイトグリーンの消長について
マラカイトグリーン (以下MG) の1ppm水溶液に1時間浸せき後, 直ちに清水に移す薬浴法により投薬したニジマスを用いて, MGの魚体内残留量をHPLCで経時的に調べた. MGの器官親和性は, 肝臓及び腎臓で高く, 血清及び筋肉で低かった. MGの最高濃度は血清, 肝臓及び腎臓では薬浴直後に, 筋肉では薬浴終了後4時間目に見られた. 血清, 肝臓及び筋肉のMG濃度は, 経時的に徐々に減少し, 薬浴終了後21日以内に検出限界 (0.02μg/g) 以下となった. しかし, 腎臓でのMG濃度の減少は著しく緩慢で, 投薬終了後, 42日目でもまだ高いレベル (0.22±0.08μg/g) にあった...
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Published in | Shokuhin eiseigaku zasshi Vol. 33; no. 6; pp. 539 - 542_1 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本食品衛生学会
01.12.1992
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Subjects | |
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ISSN | 0015-6426 1882-1006 |
DOI | 10.3358/shokueishi.33.539 |
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Summary: | マラカイトグリーン (以下MG) の1ppm水溶液に1時間浸せき後, 直ちに清水に移す薬浴法により投薬したニジマスを用いて, MGの魚体内残留量をHPLCで経時的に調べた. MGの器官親和性は, 肝臓及び腎臓で高く, 血清及び筋肉で低かった. MGの最高濃度は血清, 肝臓及び腎臓では薬浴直後に, 筋肉では薬浴終了後4時間目に見られた. 血清, 肝臓及び筋肉のMG濃度は, 経時的に徐々に減少し, 薬浴終了後21日以内に検出限界 (0.02μg/g) 以下となった. しかし, 腎臓でのMG濃度の減少は著しく緩慢で, 投薬終了後, 42日目でもまだ高いレベル (0.22±0.08μg/g) にあった. MGのニジマス体内での残留は, すでに報告された結果よりかなり長かった. |
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Bibliography: | ZZ00009680 480253 |
ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.33.539 |