次亜塩素酸ナトリウム処理もやしから生成するクロロホルムの前駆物質に関する検討

塩素処理によりクロロホルム (CHCl3) 生成能の高かったもやしのゲルろ過画分をTLC及びLC/MSで分析した結果, TLCでは8個のスポットが認められた. また, LC/MSでは10種類のアミノ酸のイオンピークが認められた. 更にHPLCでアミノ酸を測定した結果, LC/MSで検出されたアミノ酸がすべて検出され, 特にL-アスパラギンが131.1μg/mLと高い値を示した. 検出された10種類のアミノ酸について塩素処理した結果, 7種類のアミノ酸よりCHCl3が生成した. 試料と同量に調製したアミノ酸標準溶液を24時間塩素処理し, CHCl3量を測定した結果, その生成量は試料の94.2%...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 38; no. 2; pp. 62 - 68_1
Main Authors 日高, 利夫, 桐ヶ谷, 忠司, 河村, 太郎, 河内, 佐十
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 01.04.1997
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Summary:塩素処理によりクロロホルム (CHCl3) 生成能の高かったもやしのゲルろ過画分をTLC及びLC/MSで分析した結果, TLCでは8個のスポットが認められた. また, LC/MSでは10種類のアミノ酸のイオンピークが認められた. 更にHPLCでアミノ酸を測定した結果, LC/MSで検出されたアミノ酸がすべて検出され, 特にL-アスパラギンが131.1μg/mLと高い値を示した. 検出された10種類のアミノ酸について塩素処理した結果, 7種類のアミノ酸よりCHCl3が生成した. 試料と同量に調製したアミノ酸標準溶液を24時間塩素処理し, CHCl3量を測定した結果, その生成量は試料の94.2%の値を示した. 以上のことから, アミノ酸が塩素処理もやしから生成するCHCl3の前駆物質の一つであることが明らかになった.
Bibliography:551197
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.38.62