わい性台木を用いたリンゴ 2 年生苗木の側枝発生に及ぼす切り返し, 芽かき, ベンジルアデニン散布の影響

近年, 欧州においてリンゴ苗木の品質改善が進みつつあるが, わが国では依然として棒状の苗木が用いられている.本試験では, 'ふじ'などの日本の経済品種を用いて, 側枝の発生した2年生苗木の育成法について検討した.棒状に生育した1年生苗木の切り返し(Pruning)と芽かき(Bud removal)処理による側枝発生の品種間差を検討した結果, マルバカイドウを台木として用いたM.9ナガノ中間台木苗を二重台木法で用いた場合, '芳明', 'らくらくふじ'では平均5 8本の側枝が発生し, 'シナノレッド', '...

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Published inEngei Gakkai zasshi Vol. 70; no. 5; pp. 602 - 606
Main Authors 小池, 洋男, 小野, 剛史, 加藤, 秀一, 船橋, 徹郎, 玉井, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 15.09.2001
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ISSN0013-7626
1880-358X
DOI10.2503/jjshs.70.602

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Summary:近年, 欧州においてリンゴ苗木の品質改善が進みつつあるが, わが国では依然として棒状の苗木が用いられている.本試験では, 'ふじ'などの日本の経済品種を用いて, 側枝の発生した2年生苗木の育成法について検討した.棒状に生育した1年生苗木の切り返し(Pruning)と芽かき(Bud removal)処理による側枝発生の品種間差を検討した結果, マルバカイドウを台木として用いたM.9ナガノ中間台木苗を二重台木法で用いた場合, '芳明', 'らくらくふじ'では平均5 8本の側枝が発生し, 'シナノレッド', '秋映'は側枝の発生が劣ることが明らかとなった.'シナノスイート', 'シナノゴールド'はこれらの品種の中間的な特性であった.棒状に育った'ふじ'の1年生苗木への切り返し(Pruning), 芽かき(Bud removal), BA散布による側枝の発生効果を検討した結果, これらの処理の組み合わせにより平均15本程度の分岐角度の広い側枝がフェザーとして発生し, 円錐形の樹冠が形成された2年生苗木を育成できることが明らかとなった.
Bibliography:632143
ZZ00015006
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.70.602