プログラム昇温気化(PTV)注入口およびパルスドスプリットレス注入法を用いたチンゲンサイ中のジスルホトンスルホキシドの分析

野菜のチンゲンサイ試験溶液をGC-FPDで分析した結果,ジスルホトン(P=S・S)の代謝物ジスルホトンスルホキシド(P=S・SO)と考えられるピークを検出した.GC/MSで同定を試みたが,P=S・SO標準品と保持時間およびマススペクトルが一致したもののマススペクトルはライブラリーと一致せず,P=S・SOが注入口で熱分解したものを分析したと考えられた.そこでPTV注入口を用いたパルスドスプリットレス注入法により,注入口の温度を低くし,注入時に高圧をかけてP=S・SOの熱分解をできるだけ抑えるように検討した.その結果,P=S・SO本来のマススペクトルを得ることができた.この条件でチンゲンサイ中のピ...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 47; no. 3; pp. 105 - 110
Main Authors 日高, 利夫, 桐ケ谷, 忠司, 高橋, 京子, 田中, 康夫, 中澤, 裕之, 神田, 宏, 細井, 志郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.06.2006
日本食品衛生学会
Subjects
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.47.105

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Summary:野菜のチンゲンサイ試験溶液をGC-FPDで分析した結果,ジスルホトン(P=S・S)の代謝物ジスルホトンスルホキシド(P=S・SO)と考えられるピークを検出した.GC/MSで同定を試みたが,P=S・SO標準品と保持時間およびマススペクトルが一致したもののマススペクトルはライブラリーと一致せず,P=S・SOが注入口で熱分解したものを分析したと考えられた.そこでPTV注入口を用いたパルスドスプリットレス注入法により,注入口の温度を低くし,注入時に高圧をかけてP=S・SOの熱分解をできるだけ抑えるように検討した.その結果,P=S・SO本来のマススペクトルを得ることができた.この条件でチンゲンサイ中のピークを同定した結果,P=S・SOであると確認された.P=S・SOはチンゲンサイ25検体中2検体から検出され,その残留濃度は0.66 μg/gおよび0.14 μg/gであった.
Bibliography:ZZ00009680
730671
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.47.105