醤油製造プロセスにおける物質フローの解析と醤油粕の乾留資源化

エミッション排出率が高い食品産業の例として醤油製造業を取り上げ、プロセスゼロエミッション化に必要な物質フロー解析を、全物質および環境上重要な炭素、窒素、リンおよび塩素の4元素に対して行った。その結果、濾過残渣である粕が最大の固体エミッションであること、また液体エミッションは製造工程の洗浄水がほとんどで、製造工程からの漏れは無視できることが示された。最大エミッションである醤油粕の再資源化要素技術として、乾留操作の可能1生を調べた。乾留温度の上昇と共にガスおよび液の生成量が増え固体残渣の量が減少すること、また、ガスの燃焼熱が増加することが示された。固体残渣も含めて乾留生成物はいずれも再利用可能であ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in環境科学会誌 Vol. 14; no. 4; pp. 325 - 331
Main Authors 中村, 和憲, 羽野, 忠, 平田, 誠, 高梨, 啓和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 環境科学会 2001
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0915-0048
1884-5029
DOI10.11353/sesj1988.14.325

Cover

More Information
Summary:エミッション排出率が高い食品産業の例として醤油製造業を取り上げ、プロセスゼロエミッション化に必要な物質フロー解析を、全物質および環境上重要な炭素、窒素、リンおよび塩素の4元素に対して行った。その結果、濾過残渣である粕が最大の固体エミッションであること、また液体エミッションは製造工程の洗浄水がほとんどで、製造工程からの漏れは無視できることが示された。最大エミッションである醤油粕の再資源化要素技術として、乾留操作の可能1生を調べた。乾留温度の上昇と共にガスおよび液の生成量が増え固体残渣の量が減少すること、また、ガスの燃焼熱が増加することが示された。固体残渣も含めて乾留生成物はいずれも再利用可能であり、資源化技術として可能性を有することが示された。
ISSN:0915-0048
1884-5029
DOI:10.11353/sesj1988.14.325