業務用向け水稲新品種「恋初めし」の温暖地西部地域における生育収量特性
近年開発された業務用向け水稲新品種「恋初めし」の温暖地西部地域での生育収量および品質特性を明らかにするために栽培試験を行った.2015 ~2018 年において6 月上中旬移植,総N 施肥量12 g m-2 の条件で検討した結果,「恋初めし」は4 年平均で735 g m-2 の高い収量性を示し,主食用一般品種「ヒノヒカリ」に対する増収程度は13%で,業務用品種「あきだわら」と同等であった.「恋初めし」は総籾数は少ないものの千粒重が大きいためにシンク容量が大きく確保されることに加え,登熟歩合が高く,多収を実現していた.また,外観品質は「ヒノヒカリ」と同等で,同一作期に作付けした「あきだわら」より優...
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Published in | Nōken Kikō kenkyū hōkoku Vol. 2020; no. 5; pp. 1 - 9 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
30.11.2020
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Subjects | |
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ISSN | 2434-9895 2434-9909 |
DOI | 10.34503/naroj.2020.5_1 |
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Summary: | 近年開発された業務用向け水稲新品種「恋初めし」の温暖地西部地域での生育収量および品質特性を明らかにするために栽培試験を行った.2015 ~2018 年において6 月上中旬移植,総N 施肥量12 g m-2 の条件で検討した結果,「恋初めし」は4 年平均で735 g m-2 の高い収量性を示し,主食用一般品種「ヒノヒカリ」に対する増収程度は13%で,業務用品種「あきだわら」と同等であった.「恋初めし」は総籾数は少ないものの千粒重が大きいためにシンク容量が大きく確保されることに加え,登熟歩合が高く,多収を実現していた.また,外観品質は「ヒノヒカリ」と同等で,同一作期に作付けした「あきだわら」より優れる傾向にあった.一方で,「恋初めし」では,「ヒノヒカリ」より苗がやや伸長しやすく,生育期間中の分げつ発生が少ない特徴を有することが,栽培管理上の留意点として明らかになった. |
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Bibliography: | ZZ20574380 936485 |
ISSN: | 2434-9895 2434-9909 |
DOI: | 10.34503/naroj.2020.5_1 |