岐阜地鶏の母鶏における雛の孵化から次期産卵開始までの就巣行動及び血中性ステロイドホルモン濃度の推移

岐阜地鶏5羽を用いて母鶏孵化を行い,それらの雛を除去(孵化後14日目)後,次期産卵を開始するまでの就巣行動の推移を就巣時間の自動的記録により明らかにし,またこの間,隔日に採血を実施して血中プロジェステロン,テストステロン及びエストラジオール濃度を測定した。 1) 母鶏は,雛の孵化時までは1日の95%以上の時間を巣箱内での抱卵行動に費やしていたが,雛の孵化後1~5日でその時間は減少した。育雛期間中は50%前後で推移し,日の出と共に離巣し,午後遅く入巣すると言う規則正しい入巣パターンを示した。また,雛の除去後は2日で就巣時間は0%となり,以降次期産卵開始まで,入巣行動は認められなかった。 2) 血...

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Published inNihon Kakin Gakkaishi Vol. 25; no. 3; pp. 128 - 135
Main Authors 桑山, 岳人, 河野, 友宏, 伊藤, 博, 一戸, 健司
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本家禽学会 1988
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Summary:岐阜地鶏5羽を用いて母鶏孵化を行い,それらの雛を除去(孵化後14日目)後,次期産卵を開始するまでの就巣行動の推移を就巣時間の自動的記録により明らかにし,またこの間,隔日に採血を実施して血中プロジェステロン,テストステロン及びエストラジオール濃度を測定した。 1) 母鶏は,雛の孵化時までは1日の95%以上の時間を巣箱内での抱卵行動に費やしていたが,雛の孵化後1~5日でその時間は減少した。育雛期間中は50%前後で推移し,日の出と共に離巣し,午後遅く入巣すると言う規則正しい入巣パターンを示した。また,雛の除去後は2日で就巣時間は0%となり,以降次期産卵開始まで,入巣行動は認められなかった。 2) 血中テストステロン及びエストラジオール濃度は,抱卵•育雛期には低い値を示したが,雛の除去直後より急激に上昇した。これに対し,血中プロジェステロン濃度には,この様な反応は見られず産卵開始前2~3日になってはじめて急激な上昇を示した。
Bibliography:ZZ20005654
402013
ISSN:0029-0254
DOI:10.2141/jpsa.25.128