小麦末粉を使用したZymomonas mobilisによるバッチ式エタノール発酵生産の動力学的パラメータ

発酵基質として小麦製粉副産物の基質濃度を最適化することによって潜在的なエタノール生産利用の見通しを得ることが出来ると考えられる。炭素源としてグルコースを使用し、乾燥パン酵母によってモデル発酵を行った。基質濃度によらず、全体のエタノールの収率(Yp/s)はほぼ安定していた(0.35g-ehanol/g-glucose)。基質としてグルコース100g/Lを使用した場合、エタノールの生産性(Qv)は3.48g/L・hに達した。小麦製粉副産物の末粉(LG)を基質として3段階の濃度(100g/L、200g/L、300g/L)のスラリーを用いてZymomonas mobilisによって同時糖化発酵(SSF...

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Published inNōgyō Kikai Gakkaishi Vol. 68; no. 6; pp. 109 - 116
Main Authors 木村, 俊範, 清水, 直人, Neves, M.A
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.11.2006
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Summary:発酵基質として小麦製粉副産物の基質濃度を最適化することによって潜在的なエタノール生産利用の見通しを得ることが出来ると考えられる。炭素源としてグルコースを使用し、乾燥パン酵母によってモデル発酵を行った。基質濃度によらず、全体のエタノールの収率(Yp/s)はほぼ安定していた(0.35g-ehanol/g-glucose)。基質としてグルコース100g/Lを使用した場合、エタノールの生産性(Qv)は3.48g/L・hに達した。小麦製粉副産物の末粉(LG)を基質として3段階の濃度(100g/L、200g/L、300g/L)のスラリーを用いてZymomonas mobilisによって同時糖化発酵(SSF)を行った。小麦粉(WF)を参照基質として使用し、エタノール濃度(P)、Qv、Yp/s、エタノールの生産率(Qp)およびグルコース消費率(Qs)に基づいて、LGとWFの発酵性能を評価した。基質濃度200g/Lの場合、Pが約52g/L、Qvが2.17g/L・hであった。ブラジルでの末粉の発生量が約0.34百万トン(2000年)であり、原料として全量使用できると仮定すると78.2百万リットルのエタノールが生産量が見積られる。
Bibliography:732857
ZZ00015065
ISSN:0285-2543
DOI:10.11357/jsam1937.68.6_109