スイカの光合成特性, 収量および果実品質に及ぼす光強度と気温の影響

スイカ (Citrulus lanatus Thunb.) 2品種 (‘Baoguan’, ‘Xinlan’) を供試し, 光照度 (50%, 100%) と気温 (33℃, 38℃) が, 光合成速度 (Pr) , 蒸散速度 (E) , 気孔伝導度 (gs) , 細胞内CO2濃度 (Ci) , および果実収量・糖度に及ぼす影響を調査した. 高照度下で生育した植物体のPr, E, gsは, 低照度下でのものより高かった.品種について比較すると, いずれの気温でも高照度条件下で, ‘Baoguan’のPr, E, gsおよび収量が, ‘Xinlan’よりも高かった.光合成速度と蒸散速度, および...

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Published inNettai nōgyō Vol. 40; no. 3; pp. 118 - 122
Main Authors カンサ, ジョージ オデュロ, 丸尾, 達, 篠原, 温, 伊東, 正
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本熱帯農業学会 01.09.1996
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Summary:スイカ (Citrulus lanatus Thunb.) 2品種 (‘Baoguan’, ‘Xinlan’) を供試し, 光照度 (50%, 100%) と気温 (33℃, 38℃) が, 光合成速度 (Pr) , 蒸散速度 (E) , 気孔伝導度 (gs) , 細胞内CO2濃度 (Ci) , および果実収量・糖度に及ぼす影響を調査した. 高照度下で生育した植物体のPr, E, gsは, 低照度下でのものより高かった.品種について比較すると, いずれの気温でも高照度条件下で, ‘Baoguan’のPr, E, gsおよび収量が, ‘Xinlan’よりも高かった.光合成速度と蒸散速度, および気孔伝導度と収量の間には, 統計的に有意な正の相関が, また, 光合成速度と細胞内CO2濃度との間には負の相関が認められた.果実糖度 (Brix) は, 両品種ともに12.0~13.5の範囲にあり, 処理による影響は認められなかった. スイカの生育, 収量は, 遮光により低下したが, 50%遮光条件下でも実際栽培上の問題はなく, さらに光強度が高い熱帯アグロフォレストリー地域においては, 適度な遮光下でも十分に栽培が可能と推察された.
Bibliography:541898
ZZ00014546
ISSN:0021-5260
2185-0259
DOI:10.11248/jsta1957.40.118