リバースプラーク法による牛ウイルス性下痢 : 粘膜病ウイルス非細胞病原性株間の血清学的関係に関する検討

牛ウイルス性下痢-粘膜病(BVD-MD)ウイルスの非細胞病原性 (NCP) No.12株感染牛から得た一連の血清中の中和抗体価を, セミマイクロのリバースプラーク形成 (RPF) 法とEND法で比較測定した。セミマイクロRPF法で測定された中和抗体価はEND法で測定された中和抗体価に比べ8倍高い値を示した。日本で分離された3株と米国で分離された2株間の抗原性の差を交差中和試験で調べると, 日本の3株間には各抗血清中和抗体価で2倍を超える差は認められなかったが, 米国の株と日本の株間にはいくつかの組み合わせで8倍以上の差が認められた。中和反応速度試験においても, 日本で分離されたBVD-MDウイ...

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Published inJapanese journal of veterinary science Vol. 46; no. 5; pp. 669 - 675
Main Authors 佐々木, 英治, 花木, 琢磨, 伊藤, 治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1984
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ISSN0021-5295
1881-1442
DOI10.1292/jvms1939.46.669

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Summary:牛ウイルス性下痢-粘膜病(BVD-MD)ウイルスの非細胞病原性 (NCP) No.12株感染牛から得た一連の血清中の中和抗体価を, セミマイクロのリバースプラーク形成 (RPF) 法とEND法で比較測定した。セミマイクロRPF法で測定された中和抗体価はEND法で測定された中和抗体価に比べ8倍高い値を示した。日本で分離された3株と米国で分離された2株間の抗原性の差を交差中和試験で調べると, 日本の3株間には各抗血清中和抗体価で2倍を超える差は認められなかったが, 米国の株と日本の株間にはいくつかの組み合わせで8倍以上の差が認められた。中和反応速度試験においても, 日本で分離されたBVD-MDウイノレスの3NCP株間に近縁性が確認され, 米国の2株は, 日本の3株と多くの組み合わせにおいて抗原性に差が存在した。さらに, 米国の2株は相互に多少の差のあることが明らかとなった。
Bibliography:ZZ00021048
301373
ISSN:0021-5295
1881-1442
DOI:10.1292/jvms1939.46.669