小型漁船の動揺特性を考慮したカオス時系列データのノイズ除去

本研究では,カオス時系列データからノイズを除去する方法について論じる。対象とするのはUedaモデルである(Ueda 1973, 1978, 1979, 1985, 1991)。Uedaモデルはパラメータが特定の場合のダフィング方程式の解として得られる。本研究でUedaモデルを用いた理由は,船体横揺れ運動方程式がダフィング方程式で記述される場合があるからである。解がカオスとなるようにパラメータの設定は,Kan and Taguchi(1990)の論文を参考にした。Ohtomoら(1995, 1996)は,カオス時系列データのパワースペクトル密度関数が指数関数的に減衰することを示している。本研究で...

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Published in日本水産工学会誌 Vol. 59; no. 3; pp. 191 - 196
Main Authors 村上, 敬, 上野, 公彦, 林, 敏史
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本水産工学会 15.02.2023
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ISSN0916-7617
2189-7131
DOI10.18903/fisheng.59.3_191

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Summary:本研究では,カオス時系列データからノイズを除去する方法について論じる。対象とするのはUedaモデルである(Ueda 1973, 1978, 1979, 1985, 1991)。Uedaモデルはパラメータが特定の場合のダフィング方程式の解として得られる。本研究でUedaモデルを用いた理由は,船体横揺れ運動方程式がダフィング方程式で記述される場合があるからである。解がカオスとなるようにパラメータの設定は,Kan and Taguchi(1990)の論文を参考にした。Ohtomoら(1995, 1996)は,カオス時系列データのパワースペクトル密度関数が指数関数的に減衰することを示している。本研究では,この特性を利用した。本研究で提案した方法を用いることにより,高い精度でノイズの除去が可能であることが明らかになった。
Bibliography:ZZ00011795
946217
ISSN:0916-7617
2189-7131
DOI:10.18903/fisheng.59.3_191