放牧牛の血液成分と第1胃内アンモニア濃度の観察

小規模牧野における放牧育成積の低栄養を補う目的で補助飼料として配合飼料を給与した放牧牛の血液成分, RA濃度について入牧時点より毎月1回観察するとともに, 8月中旬から1ヵ月間にわたり, 補助飼料の質がUN, RA濃度などにどのように影響するか観察した. 1. 血液では, Ht, BSが8, 9月に低値がみられたほかWBC, TP, T. Ch. などは著変はなかった. UNは5月に高く7月に多少下降, 8月以後増加傾向にあったが, RA濃度は個体によるバラツキが大きく一定の傾向はつかみがたかったが, 8月の増加, 9月の下降傾向にあるほかはUNの変動に類似した傾向にあった. 2. コーンスタ...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 24; no. 1; pp. 7 - 10
Main Authors 渡辺, 文男, 野本, 貞夫, 井上, 勇, 荒川, 平治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 1971
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Summary:小規模牧野における放牧育成積の低栄養を補う目的で補助飼料として配合飼料を給与した放牧牛の血液成分, RA濃度について入牧時点より毎月1回観察するとともに, 8月中旬から1ヵ月間にわたり, 補助飼料の質がUN, RA濃度などにどのように影響するか観察した. 1. 血液では, Ht, BSが8, 9月に低値がみられたほかWBC, TP, T. Ch. などは著変はなかった. UNは5月に高く7月に多少下降, 8月以後増加傾向にあったが, RA濃度は個体によるバラツキが大きく一定の傾向はつかみがたかったが, 8月の増加, 9月の下降傾向にあるほかはUNの変動に類似した傾向にあった. 2. コーンスターチ添加配合飼料給与によってUN, RA濃度の低下をみ, その推移はほぼ平行していた. 3. UN, RA濃度を中心に放牧育成檀の補助飼料を観察した結果, TDN給源の必要が示唆された.
Bibliography:22569
ZZ00014801
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.24.7