イソバテングの卵内発生とふ化仔魚

イソバテングBlepsias cirrhosus (Pallas) の卵内発生過程およびふ化仔魚の外部形態を観察した.卵はほぼ球形で, 卵膜径が3.0-3.2mm, 卵膜の厚さが75μmあり, 卵黄は柿色であった.胚発生が極めて遅いこと, 初期の胚が卵黄の大きさと比較して相対的に小さいこと, およびふ化仔魚がよく発育していることが特異的であった.水温10℃でふ化まで約200日を要し, 初期胚は卵黄周の6分の1を占めるに過ぎなかった.ふ化仔魚は生時で平均脊索長11.1mmあり, 脊索は上屈を開始し, 胸鰭および尾鰭軟条の形成も始まっていた....

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Published inGyoruigaku zasshi Vol. 38; no. 1; pp. 31 - 34
Main Authors 宗原, 弘幸, 島崎, 健二
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本魚類学会 1991
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Summary:イソバテングBlepsias cirrhosus (Pallas) の卵内発生過程およびふ化仔魚の外部形態を観察した.卵はほぼ球形で, 卵膜径が3.0-3.2mm, 卵膜の厚さが75μmあり, 卵黄は柿色であった.胚発生が極めて遅いこと, 初期の胚が卵黄の大きさと比較して相対的に小さいこと, およびふ化仔魚がよく発育していることが特異的であった.水温10℃でふ化まで約200日を要し, 初期胚は卵黄周の6分の1を占めるに過ぎなかった.ふ化仔魚は生時で平均脊索長11.1mmあり, 脊索は上屈を開始し, 胸鰭および尾鰭軟条の形成も始まっていた.
Bibliography:ZZ20005607
511871
ISSN:0021-5090
1884-7374
DOI:10.11369/jji1950.38.31