結実期の水ストレスと日長がダイズのカルシウムの分配に及ぼす影響

カルシウム (Ca) は, ダイズ生産にとって重要な多量要素である.その吸収や転流は環境因子に影響される.そこで, ダイズの結実期において, カルシウム放射性同位体 (45Ca) をトレーサとして用い, 葉, 葉柄, 茎へのCaの分配を節位ごとに調べ, 水ストレスのある・, および, 日長 (12時間と16時間) がCaの分配に及ぼす影響を検討した.一元分散分析と多変量解析 (Manova) の結果, 日長, 水ストレス, 植物部位などがCa分配に及ぼす影響は大きく, 有意差が高いことが示された (p<0.001) .16時間日長の場合, 上部の葉のCa濃度は12時間日長の場合よりも増加...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inSeibutsu kankyo chosetsu Vol. 37; no. 1; pp. 49 - 56
Main Authors ショルーシュサディ, A., バータクル, N.N., 五十部, 誠一郎, 佐瀬, 勘紀
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本生物環境工学会 1999
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:カルシウム (Ca) は, ダイズ生産にとって重要な多量要素である.その吸収や転流は環境因子に影響される.そこで, ダイズの結実期において, カルシウム放射性同位体 (45Ca) をトレーサとして用い, 葉, 葉柄, 茎へのCaの分配を節位ごとに調べ, 水ストレスのある・, および, 日長 (12時間と16時間) がCaの分配に及ぼす影響を検討した.一元分散分析と多変量解析 (Manova) の結果, 日長, 水ストレス, 植物部位などがCa分配に及ぼす影響は大きく, 有意差が高いことが示された (p<0.001) .16時間日長の場合, 上部の葉のCa濃度は12時間日長の場合よりも増加した.水ストレスがあると, Caの分配パターンは有意な差 (p<0.001) で変わり, しかも, いずれの節位においても植物組織内のCa濃度は日長に関係なく減少した.
Bibliography:590410
ZZ00015070
ISSN:0582-4087
2185-1018
DOI:10.2525/ecb1963.37.49