化学発光免疫測定法によるメバチマグロ血中ビテロジェニン測定系の確立

ハイドロキシルアパタイトおよびゲル濾過カラムを用いて, Vgの構成成分である卵黄蛋白Lvをメバチマグロ卵巣から精製した。精製Lvはゲル濾過において300kDa, SDS-PAGEでは105kDaであった。Lvを抗原とした特異抗体は, Western blottingでは雄血清とは反応せず, 雌血清とのみ特異的に反応した。雌血清で観察されたバンドは210kDaであり, Vgであると考えられた。精製Lvをスタンダードとしアクリジニウム標識抗体を用いて, simultaneous CLIAによるメバチマグロVg測定系を確立した。測定範囲は0.97-1000ng/mlであり, 卵抽出液と雌血清の希釈系...

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Published inSuisan Zoshoku Vol. 52; no. 3; pp. 293 - 300
Main Authors 天野, 春菜, 深田, 陽久, 藤田, 敏明, 小林, 直人, 坂岡, 桂一郎, 原, 彰彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本水産増殖学会 01.09.2004
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Summary:ハイドロキシルアパタイトおよびゲル濾過カラムを用いて, Vgの構成成分である卵黄蛋白Lvをメバチマグロ卵巣から精製した。精製Lvはゲル濾過において300kDa, SDS-PAGEでは105kDaであった。Lvを抗原とした特異抗体は, Western blottingでは雄血清とは反応せず, 雌血清とのみ特異的に反応した。雌血清で観察されたバンドは210kDaであり, Vgであると考えられた。精製Lvをスタンダードとしアクリジニウム標識抗体を用いて, simultaneous CLIAによるメバチマグロVg測定系を確立した。測定範囲は0.97-1000ng/mlであり, 卵抽出液と雌血清の希釈系列は精製Lvスタンダードカーブと平行性を示した。アッセイ内およびアッセイ間変動係数は10%未満であった。さらに, 本測定系はクロマグロ, キハダマグロおよびブリと免疫交叉性を示した。ハワイ沖で捕獲したメバチマグロ雌魚では7個体中3個体からVgが検出され, 雄個体からVgは検出されなかった。
Bibliography:ZZ00008678
701529
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci1953.52.293