アルプス山麓山村・下栗地区の伝統野菜の活用と土地利用

長野県飯田市上村下栗地区は, 農地の最大傾斜40度近くに達する急傾斜地で耕作が継続されている。かつて焼畑が行われ, 1960年代に自動車道が建設されるまで隔絶地であった。しかし, 逆に伝統的風習・雑穀や地域特有の野菜品種が残され, これらは食文化とともに今では貴重な地域資源としての評価が高い。特産・下栗二度芋のウィルス病を信州大学との共同により克服し, その増収を契機に, 作付けの拡大等の検討から, 耕作放棄地や獣害地さらに森林荒廃地等を総合的に整備する土地利用計画づくりに展開しようとする取組みを紹介する。限界地とされる地区での逆転の発想と実践の一歩を踏みだすモデルとして位置付けられる。...

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Bibliographic Details
Published inSuido no chi Vol. 76; no. 12; pp. 1085 - 1088,a1
Main Authors 内川, 義行, 氣賀澤, 大輔, 木村, 和弘, 大井, 美知男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 01.12.2008
Subjects
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ISSN1882-2770
1884-7196
DOI10.11408/jjsidre2007.76.12_1085

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Summary:長野県飯田市上村下栗地区は, 農地の最大傾斜40度近くに達する急傾斜地で耕作が継続されている。かつて焼畑が行われ, 1960年代に自動車道が建設されるまで隔絶地であった。しかし, 逆に伝統的風習・雑穀や地域特有の野菜品種が残され, これらは食文化とともに今では貴重な地域資源としての評価が高い。特産・下栗二度芋のウィルス病を信州大学との共同により克服し, その増収を契機に, 作付けの拡大等の検討から, 耕作放棄地や獣害地さらに森林荒廃地等を総合的に整備する土地利用計画づくりに展開しようとする取組みを紹介する。限界地とされる地区での逆転の発想と実践の一歩を踏みだすモデルとして位置付けられる。
Bibliography:ZZ20032453
770149
ISSN:1882-2770
1884-7196
DOI:10.11408/jjsidre2007.76.12_1085