殺ダニ剤の防除効果に対する殺虫剤,殺菌剤および葉面散布剤の影響
1. 殺ダニ剤のミカンハダニの防除効果に対する殺虫剤,殺菌剤および葉面散布肥料の影響について,1985年,1986年に佐賀県果樹試験場内早生温州ミカン樹を用いて試験を行った。殺ダニ剤はプリクトラン水和剤,オサダン水和剤,ニッソラン水和剤の3薬剤,殺虫剤はミカントップ乳剤など4薬剤,殺菌剤はエムダイファー水和剤など6薬剤,葉面散布肥料はアザヤカ など9剤を供試した。 2. プリクトラン水和剤散布5日前にミカントップ乳剤を散布すると防除効果は著しく低下した。 3. オサダン水和剤とミカントッフ乳剤,スプラサイド乳剤,ペイオフ水和剤を混用散布するとオサダン日水和剤単用散布にくらべて防除効果は約1ヶ月...
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Published in | Kyūshū Byōgaichu Kenkyūkaiho Vol. 33; pp. 216 - 221 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
九州病害虫研究会
1987
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0385-6410 1884-0035 |
DOI | 10.4241/kyubyochu.33.216 |
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Summary: | 1. 殺ダニ剤のミカンハダニの防除効果に対する殺虫剤,殺菌剤および葉面散布肥料の影響について,1985年,1986年に佐賀県果樹試験場内早生温州ミカン樹を用いて試験を行った。殺ダニ剤はプリクトラン水和剤,オサダン水和剤,ニッソラン水和剤の3薬剤,殺虫剤はミカントップ乳剤など4薬剤,殺菌剤はエムダイファー水和剤など6薬剤,葉面散布肥料はアザヤカ など9剤を供試した。 2. プリクトラン水和剤散布5日前にミカントップ乳剤を散布すると防除効果は著しく低下した。 3. オサダン水和剤とミカントッフ乳剤,スプラサイド乳剤,ペイオフ水和剤を混用散布するとオサダン日水和剤単用散布にくらべて防除効果は約1ヶ月間はすぐれたが,約70日間では劣り,キノンド水和剤など5剤との混用散布ではいずれの期間でも劣った。また,オサダン水和剤散布5日後にミカントップ乳剤を散布した場合の防除効果は,約1ヶ月間はすぐれたが,約72日間では劣った。また,オサダン水和剤との近接散布では防除効果が低下する剤が多かった。 4. ニッソラン水和剤散布5日前にスプラサイド乳剤を散布した場合,防除効果がやや低下したが,他の多くの薬剤との混用または近接散布で防除効果の低下はみられなかった。 5. 供試した19剤の中で,ミカントップ乳剤など5剤では,無散布区にくらべてミカンハダニの発生が多くなり,リサージェンスを起こすことが明らかになった。他方,プリクトラン水和剤とミカントップ乳剤,オサダン水和剤とミカントップ乳剤またはペイオフ水和剤との近接散布でも無散布以上にミカンハダニの発生が多くなり,リサージェンスがみられた。 |
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Bibliography: | ZZ00014779 382438 |
ISSN: | 0385-6410 1884-0035 |
DOI: | 10.4241/kyubyochu.33.216 |