稲種子発芽時の酸素供給制限と酸素吸収並びに鉄系酸化酵素の活性, 特に日本稲とインド稲の比較について

日本稲とインド稲を好気条件 (吸湿炉紙上) と嫌気条件 (水深5cm) で発芽させ, 酸素吸収並びに鉄系酸化酵素の活性について比較した. 嫌気発芽による活性低下の程度は大きいものから次のようであった. 酸素吸収: カンボジア水稲粳>台湾水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 カタラーゼ: 台湾水稲粳>カンボジア水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 パーオキシダーゼ: カンボジア水稲粳>台湾水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 チトクロームオキシダーゼ: カンボジア水稲粳≒台湾水稲粳≒日本陸...

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Published inNettai nōgyō Vol. 34; no. 3; pp. 156 - 162
Main Authors 林, 茂一, 伊東, 信吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本熱帯農業学会 01.09.1990
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Summary:日本稲とインド稲を好気条件 (吸湿炉紙上) と嫌気条件 (水深5cm) で発芽させ, 酸素吸収並びに鉄系酸化酵素の活性について比較した. 嫌気発芽による活性低下の程度は大きいものから次のようであった. 酸素吸収: カンボジア水稲粳>台湾水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 カタラーゼ: 台湾水稲粳>カンボジア水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 パーオキシダーゼ: カンボジア水稲粳>台湾水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 チトクロームオキシダーゼ: カンボジア水稲粳≒台湾水稲粳≒日本陸稲粳>日本陸稲糯≒日本水稲粳>日本水稲糯 以上の結果から, 嫌気発芽による酸素吸収並びに鉄系酸化酵素活性低下程度はほぼ同様な傾向を示し, 日本稲よりインド稲, 水稲より陸稲, 糯より粳において, それぞれ低下の程度は大きかった.
Bibliography:470522
ZZ00014546
ISSN:0021-5260
2185-0259
DOI:10.11248/jsta1957.34.156