接線付着力によるグローサシューの牽引力への影響について

シングルグローサシューと土との接触面に生ずる推進力は、土とのせん断作用によって発生し、単純な摩擦ではなく、接線方向の付着力と摩擦が並存しているという観点から、摩擦実験とモデルグローサシューによる推進力測定実験を行い、接線付着力による牽引力への影響を調べた。その結果、接線付着力は含水比によって変化し、接線付着力の大きさによって区分される含水比領域をそれぞれ乾燥相、付着相及び潤滑相と呼ぶ。また、接線付着力の異なる供試土壌におけるグローサシューの牽引力の測定結果より、牽引力は接線付着力の増加につれて増え、接線付着力が牽引力の発生に寄与していることが明らかとなった。さらに、3次元せん断破壊モデルを用い...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNōgyō Kikai Gakkaishi Vol. 66; no. 3; pp. 45 - 50
Main Authors 伊藤, 信孝, 鬼頭, 孝治, 王, 秀崙
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.05.2004
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:シングルグローサシューと土との接触面に生ずる推進力は、土とのせん断作用によって発生し、単純な摩擦ではなく、接線方向の付着力と摩擦が並存しているという観点から、摩擦実験とモデルグローサシューによる推進力測定実験を行い、接線付着力による牽引力への影響を調べた。その結果、接線付着力は含水比によって変化し、接線付着力の大きさによって区分される含水比領域をそれぞれ乾燥相、付着相及び潤滑相と呼ぶ。また、接線付着力の異なる供試土壌におけるグローサシューの牽引力の測定結果より、牽引力は接線付着力の増加につれて増え、接線付着力が牽引力の発生に寄与していることが明らかとなった。さらに、3次元せん断破壊モデルを用いた牽引力の予測値が実測値とよく一致していることより予測モデルの妥当性が確認された。
Bibliography:691983
ZZ00015065
ISSN:0285-2543
DOI:10.11357/jsam1937.66.3_45