日本イエネコの排卵誘起に関する基礎的研究
1.発情間期に隔日2回,PMSG 100IUおよび50IUを皮下注射したネコにおいて注射開始後5日目に発情が誘起された。 2.PMSGにより発情が誘起されたネコに,さらに排卵を誘起するために各種GTH(ヒツジ下垂体性GTH,ブタFSH,HCG)を皮下注射した結果,排卵は排卵誘起処置後27時間目にはみられなかったが,33時間目には大多数に,36時間目には全例に認められた。また,交尾刺激を受けた後排卵までの時間もこれとほぼ同様であった。 3.PMSGによる発情誘起ネコにブタFSH,ウマLHヒツジ下垂体性GTH,HCG,合成LH-RFの皮下注射を行った結果,50%排卵誘起量はそれぞれ0.075AU,...
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Published in | Japanese journal of animal reproduction Vol. 22; no. 3; pp. 89 - 94 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本繁殖生物学会
01.11.1976
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ISSN | 0453-0551 |
DOI | 10.1262/jrd1955.22.89 |
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Summary: | 1.発情間期に隔日2回,PMSG 100IUおよび50IUを皮下注射したネコにおいて注射開始後5日目に発情が誘起された。 2.PMSGにより発情が誘起されたネコに,さらに排卵を誘起するために各種GTH(ヒツジ下垂体性GTH,ブタFSH,HCG)を皮下注射した結果,排卵は排卵誘起処置後27時間目にはみられなかったが,33時間目には大多数に,36時間目には全例に認められた。また,交尾刺激を受けた後排卵までの時間もこれとほぼ同様であった。 3.PMSGによる発情誘起ネコにブタFSH,ウマLHヒツジ下垂体性GTH,HCG,合成LH-RFの皮下注射を行った結果,50%排卵誘起量はそれぞれ0.075AU,1200μg,0.0234RU,6IUおよび4.8μgであった。合成放出ホルモンならびに各種GTHのマウスにおける50%排卵誘起量をそれぞれ1とするとラット,ウサギ,ネコのそれはFSHでは6,51,7;LHでは12,96,48;P-GTHでは7,254,4;HCGでは16,131,8;LH-RFでは16,32,128であった。この成績からネコに排卵を誘起するために必要なLHおよびLH-RFの用量はFSH,P-GTH,HCGのそれより大量であることが認められた。 |
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Bibliography: | 141997 ZZ00021435 |
ISSN: | 0453-0551 |
DOI: | 10.1262/jrd1955.22.89 |