生産情報公表牛肉およびBSE検査済み外国産牛肉の消費者評価 選択実験による接近

本稿の目的は, 輸入が停止されている米国産を含めた複数の産地・種類の牛肉を設定し, 国産牛については生産情報公表JAS, 外国産牛についてはBSE検査と生産情報公表JASの消費者評価を選択実験により明らかにすることである. 北海道札幌市清田区の335名から得た選択実験データをランダム・パラメータ・ロジット・モデルで分析した結果, 次の点が明らかになった. 1) 給餌・投薬情報の付加価値については, 国産黒毛和牛の方が国産牛よりも低かった. 国産黒毛和牛は国産牛よりも安全性に配慮して肥育されているという評価枠組みが消費者の間に存在することを示唆する. 2) BSE検査に対する付加価値については,...

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Published in農業情報研究 Vol. 15; no. 3; pp. 293 - 306
Main Authors 合崎, 英男, 吉川, 肇子, 澤田, 学, 佐藤, 和夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 農業情報学会 01.09.2006
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ISSN0916-9482
1881-5219
DOI10.3173/air.15.293

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Summary:本稿の目的は, 輸入が停止されている米国産を含めた複数の産地・種類の牛肉を設定し, 国産牛については生産情報公表JAS, 外国産牛についてはBSE検査と生産情報公表JASの消費者評価を選択実験により明らかにすることである. 北海道札幌市清田区の335名から得た選択実験データをランダム・パラメータ・ロジット・モデルで分析した結果, 次の点が明らかになった. 1) 給餌・投薬情報の付加価値については, 国産黒毛和牛の方が国産牛よりも低かった. 国産黒毛和牛は国産牛よりも安全性に配慮して肥育されているという評価枠組みが消費者の間に存在することを示唆する. 2) BSE検査に対する付加価値については, 米国産牛の方が豪州産牛よりも高かった.
ISSN:0916-9482
1881-5219
DOI:10.3173/air.15.293