貯蔵中におけるローヤル・ゼリーの品質変化

新鮮RJを冷凍,冷温,室温に貯蔵し経時的にRJの物理的性状および化学成分の変化を調べ,両者の関連を考察した. (1) RJの色調,粘度は冷凍貯蔵では変化ないが冷温,室温貯蔵では色調は変化し,粘度は増大していた.この変化は明所に貯蔵すると著しく促進される. (2) 冷温,室温貯蔵RJにおいて全窒素量に対する不溶性窒素量の割合が増加しており,この変化はRJの粘度の増加と同様な傾向であった. (3) 冷温,室温貯蔵RJにおいて滴定酸度が増加したが,10-hydroxy-ΔΔ2-decenoic acid, 10-hydroxydecanoic acid, gluconic acidはどの貯蔵条件にお...

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Published inNippon Shokuhin Kōgyō Gakkaishi Vol. 33; no. 1; pp. 1 - 7
Main Authors 竹中, 哲夫, 八並, 一寿, 越後, 多嘉志
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 日本食品科学工学会 01.01.1986
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Summary:新鮮RJを冷凍,冷温,室温に貯蔵し経時的にRJの物理的性状および化学成分の変化を調べ,両者の関連を考察した. (1) RJの色調,粘度は冷凍貯蔵では変化ないが冷温,室温貯蔵では色調は変化し,粘度は増大していた.この変化は明所に貯蔵すると著しく促進される. (2) 冷温,室温貯蔵RJにおいて全窒素量に対する不溶性窒素量の割合が増加しており,この変化はRJの粘度の増加と同様な傾向であった. (3) 冷温,室温貯蔵RJにおいて滴定酸度が増加したが,10-hydroxy-ΔΔ2-decenoic acid, 10-hydroxydecanoic acid, gluconic acidはどの貯蔵条件においても大きな変化はなかった. (4) 総遊離アミノ酸量は,室温暗所,冷温貯蔵RJにおいて減少し,アミノ酸組成にも変化があった. (5) RJ中のグルコース・オキシダーゼ活性は貯蔵温度が増すにつれて活性低下が著しく,この変化はRJの水溶性窒素量の減少と同様な傾向であった. (6) 3つの貯蔵条件においてもRJ中の生菌数の増加は認められず新鮮RJ 1g当たり10102~103個であり微生物の侵しゅうに対し,抵抗性を示していた.
Bibliography:322387
ZZ20000202
ISSN:0029-0394
DOI:10.3136/nskkk1962.33.1