豚精漿中の蛋白凝集因子の活性の精液採取条件による変動
1.豚精漿中の蛋白凝集因子の活性には個体間に著しい差異が認められた。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度は凝集活性の高い個体で高く,凝集活性の低い個体では低い傾向が認められた。 2.凝集活性は季節的に変動し,一般に夏の終わり頃から晩秋にかけて高い活性が維持され,冬季あるいは春季に活性の低下がみられた。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度も凝集活性とほぼ平行的な変動を示した。 3.精液の採取間隔を短縮しても凝集活性に著明な変動は認められなかった。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度にもほとんど変動が認められなかった。 4.精液を分画採取した場合,凝集活性は精子の濃厚分画部でわずかに低下したが,そ...
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Published in | Kachiku hanshokugaku zasshi (Tōkyō. 1977) Vol. 25; no. 4; pp. 194 - 197 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本繁殖生物学会
01.12.1979
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0385-9932 |
DOI | 10.1262/jrd1977.25.194 |
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Summary: | 1.豚精漿中の蛋白凝集因子の活性には個体間に著しい差異が認められた。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度は凝集活性の高い個体で高く,凝集活性の低い個体では低い傾向が認められた。 2.凝集活性は季節的に変動し,一般に夏の終わり頃から晩秋にかけて高い活性が維持され,冬季あるいは春季に活性の低下がみられた。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度も凝集活性とほぼ平行的な変動を示した。 3.精液の採取間隔を短縮しても凝集活性に著明な変動は認められなかった。精漿中の蛋白,クエン酸及び亜鉛の濃度にもほとんど変動が認められなかった。 4.精液を分画採取した場合,凝集活性は精子の濃厚分画部でわずかに低下したが,その他の分画部ではほとんど差異がなく,高い活性を示した。精漿中のクエン酸及び亜鉛の量は凝集活性とほぼ同じ傾向の変動を示した。 |
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Bibliography: | 202963 ZZ00021434 |
ISSN: | 0385-9932 |
DOI: | 10.1262/jrd1977.25.194 |